top of page

♥ゆすら 様

 

ゆすらさん、こんにちは!優しい狐4へのご感想も、ありがとうございました!
お返事が大変遅くなってしまい、申し訳ありませんでした!

シリーズ通して、いつもとても深く読み込んでいただけるゆすらさんの感想が
私の楽しみでもあり、また救いでもありました。


今回も「そうなんです、もう全部それなんです…涙」と全文同意のお返事になることを最初に断っておきます(笑)

 

4の表紙については、最初の構想から、
・すれ違い続けていた二人の視線が絡む(交差する)
・小狐丸から手を伸ばす
という点は決まっていたのですが、実際描いてみると思った以上にラブラブになってしまいました(笑)

私の中でも、こういう二人が見たかった…という想いが溢れたのかと思います。

一振り目が二振り目に三日月を抱かせたことについてですが、
これは今後予定している小狐丸の過去編で描こうかなと思っておりまして。
ちょっと時間が空いてしまいそうなので、先に少しお話しますと、
一振り目は、もし三日月が二振り目に気持ちも奪われてしまったとしても、
それを受け止める覚悟で三日月を抱くことを二振り目に勧めました。
その時は、自分は身を引き、眺めているだけでいい。
一振り目の中で、三日月への想いは
自分の幸せ<<三日月の幸せなんですね…。

小狐丸があれほどに自己犠牲になってしまうのは、
「ED」であることが原因なのではなく、「ED」になってしまった経緯が原因なんです…。
…というところを小狐丸編で描きたいなと思っています。

そんな小狐丸の恐怖を、ゆすらさんの仰る通り、
ショック療法で三日月は乗り越えさせた訳でした。

3人で交わることに関しても、
「全員が前へ進むのに必要な過程なのだと感じました」
とおっしゃっていただけたことが本当にありがたかったです。

あの展開に関しては、「3」まで楽しく読んでくださった方々でも
受け入れるのが時間がかかったorサンプルで見て苦手で見れない…
というお声もいただいておりまして…


私は最初の構想から考えていた展開だったのですが、
読み手視点からすると、唐突に感じるのも無理はないかなあ…と凹んでもおりました。

上記の内容の小狐丸視点編を見ていただければ、
二振り目に抱かせたことや、二振り目の言い分なども
お伝えすることが出来るかなあ…と思っているのですが、
それを見ずとも汲み取ってくださったゆすらさんの読解力に本当に脱帽と感謝しました。
そうなんです…三人(特に一振り目)が「これから」へ進むのに、必要な過程だったんです…!


重い重い枷を外すために、すべてが必要なことでした。

そして二振り目は、一振り目の抱えている気持ちを知ることで
一振り目に同情も抱くようになりました。


悲しい選択しか出来ない、がんじがらめになってしまっている一振り目。
自分のことしか考えていなかった己が小さく感じ、二振り目は錬結を選択します。

「私もまた貴方の愛する小狐丸になれる」
の「小狐丸」とは、一振り目という意味だけではなく、
一振り目のような、自分の幸せよりも三日月を優先する優しい狐になれる、と言う
意味がこめられておりました。

ちなみに練結後に、三日月が二振り目の鈴を自分の刀に結ぶシーンは
初期の構想ではありませんでした。
私の中でも、シリーズを描いている間に二振り目への愛着が増し、
4を描いている間に自然に足していたシーンでした。

「二振り目のお陰でもっと小狐丸のことが好きになりました」
とおっしゃっていただけて、とても嬉しかったです。
一振り目と二振り目、それぞれ違う形で三日月への愛を示し、
この物語がこういう着地が出来たのは、二振り目の存在あってこそでした。

「お前とやっと繋がれた」
実はこれが一番言わせたかった台詞でして、ずばり見抜かれており五体投地でした。
イベントで売る際に、見本に帯をつけているのですが、
その本で一番の見せ場の台詞をつけているのですが…4はまさにこの台詞でした!
この台詞にたどり着くために、ここまで描き続けてきたのでした。

最後の最後まで意図を掬ってくださって、
こちらこそ本当にありがとうございますです…!


ゆすらさんのご感想には本当に、たくさんの勇気と自信をいただきました。
一作一作丁寧に愛情をこめて見届け、お気持ちを届けてくださってありがとうございました!

少し間が空いてしまいそうなのですが
「臆病な狐の愛し方」も必ず出したいと思いますので、
のんびりお待ちいただければと思います。

ありがとうございました!

 

--いただいたご感想です--

こんにちは、通販で届くまで首を長くして待っていたゆすらです。
こちらこそ丁寧なお返事をありがとうございました。
書き散らした感想も受け止めてくださる麻斗様の優しさに甘えて、
今回も長文を送らせていただきます。
(本当に馬鹿みたいに長くて申し訳ないのですが、目を通していただけると嬉しいです)


まず表紙を見た瞬間に「ああ、これはハッピーエンドの物語なんだ」と直感しました。
話の展開の中で段々と笑うことが少なくなっていた二振りの幸せそうな笑顔。
ぎゅっと強く抱き締めているようであり、ふわりと優しく包み込んでいるようでもあり。
色合いも優しいのに、どこか切なさも混ざるのが最終巻ならではですね。


一振り目が二振り目に三日月を抱かせた理由が語られましたが、
それはある意味では三日月の想いを踏みにじっているし、二振り目の感情を無視している。
そして二振り目の言うように心が体に引きずられてしまう可能性を分からなかったのか、
それとも三日月の心を信じていたのか……どちらにせよ追い詰められていたのがただ悲しかったです。
それを受けた三日月の覚悟の示し方、すごくショック療法になったと思います。(私も衝撃でした)
プラスではなく、マイナスで同じ立場になる発想が凄まじい。ここであの鳥たちが出てくる演出にやられました。
本当に大切なものの為に他の何かを失うことはけして犠牲ではない、ということでもあると捉えています。


そして「俺を抱け」のシーンですが、台詞は受けなのに何でこんなにカッコいいのでしょう。
凄く潔くて、ゆえに美しい。最中はちゃんと受けとしての色気と魅力に溢れていましたけれど。
二振り目は歯痒さと言うか、一振り目への憤りもあったように見えます。
自分が入れないくらい三日月に強く想われているのに、勃たないことは仕方ないとして、
どうして触れる手も口もあるのに持っているだけの全てで応えてやらないのだと。
自分が身を引くのにそんな中途半端な愛し方は赦せない、赦さないと。
一振り目は三日月の心を得ていても抱ける体がなかった。二振り目は心を得ていないけれど抱ける体がある。
だから3人だけど、1+1の2対1というより、1の二乗でつまり1対1の交わり。
そう考えるとストンと納得して、全員が前へ進むのに必要な過程なのだと感じました。


最終的に二振り目は練結を選びますが、その一連のシーンの二振り目は何でこんなにいい男なのだろう。
二振り目が本気で三日月宗近を愛していたことが胸に迫りました。
彼の言う通り、最初に抱かれた時が本当に幸せそうで満たされていて。
(あとここの三日月の前髪の流れ具合と枕に押し付けられた髪が色っぽくて……!)
だからとても深く傷付いて、でも想いを捨てることはできなくて。
三日月が一振り目でなければ駄目なように、二振り目もこの三日月でなければ駄目だから……。
けれどもうどうしようもないから、「逃げ道」と言いながら、
すべて取りこぼさずに持っていく彼はとても強くて優しい。
三日月がその覚悟と想いを受け入れて(肯定して)くれたことが救いになるといいな。
最後に触れるのが額であって口ではないところが、とても彼らしいです。

「私もまた貴方の愛する小狐丸になれる」
これが本当の望みであるのかな……。最後まで『愛する三日月の小狐丸』にはなれなかったけれど、
『三日月を愛する小狐丸』ではいられた。
色々浮かぶのですが、すべて言語化できてしまえばそこで終わってしまう為、
言葉にできない感覚のままでもいたいと思っています。
練結後、三日月が鈴を結んでくれたのも、そこで慈しむような表情を描いてくれたのもとても嬉しかったです。
どちらの小狐丸の心も掬って(救って)いただき、ありがとうございました。
三日月の魅力もたくさん詰まっていたのですが、二振り目のお陰でもっと小狐丸のことが好きになりました。
何となく、二振り目と三日月は大抵本音で話し合っていたように思います。
そこも互いを思いやって擦れ違っていた一振り目とは対照的なのかもしれません。


そして二振りが本当の意味で結ばれたシーン。
「お前とやっと繋がれた」
長い道のりを経て、擦れ違いに傷付くことばかりだったけれど、体だけではなくすべてが繋がれた。
きっと三日月のこの言葉を聞くために、ここまで物語を読み続けて来たのだろうなと私も満たされていきました。
多分どれほど辛くても泣かなかった小狐丸の涙に、彼らはもう大丈夫なのだと確信しました。一緒にたくさん気持ちよくなってほしい。
小狐丸は閉じ込めていた感情を吐露できたように、
少しずつでいいから過去の辛かったことや悲しかったことについても話せるようになればいいなと願っています。
話せなくても、辛いことがあったと知ってもらうだけでいい。三日月はどんな小狐丸も受け止めてくれるでしょうから。
でももしかしたら、『これまで』ではなく『これから』のことをたくさん分かち合っていくのかもしれませんね。
それからラストシーンでは三条太刀が増えて、この本丸でまた新しい関係が始まっていくのだろうな、
そうして続いていくのだろうなと描かれる事のない物語の続きに思いを馳せました。

また、あとがきの『優しい狐の愛し方』というタイトルの二重の意味に、
「ああ、やっぱり」と自分の解釈が合っていて嬉しくなりました。日本語の妙ですね。


このシリーズのピュアで一途な三振りが己の愛を貫いたこと──たとえ他と比べて自分が欠けていたとしても、
手を伸ばせば欲しいものと限りなく同じ存在が手に入るとしても、
欲しい心がすでに別の誰かを向いていたとしても──辛い描写はあるけれど、
静かな悲しみを同時に癒してくれるとても優しい作品でした。


ここまで長々と好き勝手に書きましたが、感想の一つとして受け取っていただければ幸いです。
漫画を描いた経験がないので想像でしかないのですが、
毎回このボリュームで密度の濃い話を描くのは大変なことだったと思います。
その素晴らしい作品を本として手に出来る喜びを、感想という形で少しでもお伝え出来ていれば嬉しいです。
下手な文章をお読みいただき、ありがとうございました。

今後小狐丸の過去編と、それからつはもの本も出したいとのことですので、
その暁には購入したいと思います。気が早いですね(笑)
どうかお体にお気をつけてご制作なさってください。
麻斗様の唯一無二の作品を夢中で読んでいた時間、とても幸せでした。
 

--------(↓は前回のお返事です)-----------

お返事が大変遅くなりました!
優しい狐3、そして祝いの前夜へのご感想ありがとうございました!

◆優しい狐3
とても作品を深く読み解いてくださったご感想、本当にありがとうございました。
ゆすら様にいただいた感想を見ていると、あとがきなどで作品の補足や説明をしなくても
ちゃんと見て伝えられているんだと自信をいただけます。

「優しい狐」シリーズの二振り目の小狐丸の扱いについて、

初期はもっと当て馬で間男的な役回りでした。
けれど私自身も小狐丸が大好きなので、そんな扱いで終わるのは嫌だな…と思い、

そこは大きく変更しました。
描いている内に、二振り目の小狐丸もこの物語の3人目の主人公だな、と思うようになったので、
それが見ている方にも伝わっていたのなら嬉しいです。

この作品の三日月は、ゆすら様の仰るとおり、

「知らないまま」であればそれで本当に幸せだったんだと思います。


小狐丸に憧れ、その憧れの存在に追いつき認められ唯一の相手に選んでもらえたこと。
親や兄に憧れるようなもので、刀としての歴は長くとも、

感情を与えられた一つの身としてはまだまだ幼い状態だったんですね。
現パロなどで小狐丸を社会人、三日月を中~高校生ぐらいで

描いていれば分かりやすかったかもしれません(笑)

三日月を描く時はつい何もかもを見通し達観している位置づけが多いのですが、
今回のシリーズはそうでないので、それをどう表現しようか頭を抱えながら描いていましたが
「恋愛初期における、それだけで一杯一杯という感覚」と見事に言い当ててもらえて、
ちゃんと伝わっているんだ!と安心しました。

本当に、細かな部分まで沢山読み込んでいただき、

この作品の世界の想像を膨らませていただけて、
とても嬉しいです。


長編となると、読んでもらう方に読んだ時間を無駄にしてほしくないというか…
没入して、その世界に入り込んでいただきたいんですよね。
書き手として、それが出来た時に一番冥利に尽きると言いますか…。
読み終えた時に、その長編でなければ味わえなかった読後感に浸ってほしい。
先日このシリーズの最終巻を出しましたが、ゆすら様がどのような読後感を持っていただけたか、
とても緊張しますが、よければまたご感想をいただけると嬉しいです。

◆祝いの前夜
こちらの作品へのご感想も、ありがとうございました!

もうサビすぎるので何億回言ったかも分かりませんが、
本当に、花丸10話の破壊力は、三日月が小鍛治を語るとこでしたね…!!
小鍛冶といえば小狐丸なのに、それを三日月が…!自分のことのように…!!


受→攻への気持ちの矢印の強さがとても好きなので、
三条太刀好きとしても小狐三日好きとしても、あの流れは本当に最高に最高でした…。

そんな気持ちの悪い私の興奮を受け止めてくださって、ありがとうございます(笑)

刀ミュや花丸など派生作品で少しずつ三条太刀の設定が見えてきて、
どうも小狐丸は小鍛冶オンリーから作られているようだぞ…と自分の中で固まってきまして。
そうなると、刀として存在していた三日月とは一度も会ったことがなかったかもなあ…と。


三条宗近の名で繋がり続けてはいたので、互いに存在は認識していたけれど、
ずっと顔を見てみたかった、言葉を交わしてみたかった、

という思いを重ね続けていたのではないかと考えるようになりました。

お話の中での小狐丸にとっての悠久のような時間と、
刀(物質)として年を重ねる三日月にとっての時間は、
体感速度が違うのではないかと思います。
なので三日月の方が、より小狐丸に会ってみたいという思いを募らせていたのでないかと。
三日月→小狐丸への気持ちが強くなるのは、自然なのかも…と都合よく考えてます(笑)

なので花丸で三日月が小狐丸にべったりだったり、小鍛冶を我が事のように語るのは
それだけ三日月の想いが強かったからで。
きっとずっと、小狐丸と小鍛冶を唄いたかったのかな…と。

そんな三日月が辿ってきた孤独からの、本丸で小狐丸と出会えた幸せを描きたかったので
「今は相槌が返ってきて良かったね」と言いたくなったと思ってもらえて、嬉しかったです。
裏表紙の月と桜のシルエットも、気付いてくださってありがとうございました!


いただいた感想の一つ一つに「そうです、それです!」とお返ししたいのですが、
3倍返しになってしまいそうなのでこの辺りで…。
本当に、何度も何度もいただいた感想読み返して、

読み返すたびに作品で伝えられていることの喜びをいただけております。
こちらを幸せにしてくださるご感想、ありがとうございました!


--いただいたご感想です--

今回は三日月視点でも、一振り目視点でも、二振り目視点でも切ない話でした。

裏を返せば、誰も悪くないのに苦しむのは、それだけ相手を大事に想っていることの証ですね。
ですが小狐好きとして嬉しかったのは、

二振り目がただ同じ「小狐丸」だから恋敵(いわゆる間男)というよりも、

純粋に三日月に恋焦がれていることが伝わって来る所でした。

一振り目について言っているようで、自分のことも言っている彼だって優しい狐ですよね。

二振り目が初めて個として名を呼んでもらえたことを喜ぶ、

それまでの切なさも少しだけ入り混じった表情が、

この本の中で一番お気に入りの顔だったりします。


また、最初の方の頁で想いが通じ合ったことを喜んでいる三日月の場面からは、

彼は本当にそれだけで満足していたのだろうなと思いました。

(恋愛初期における、それだけで一杯一杯という感覚に近いのでしょうか。)


そんな彼が様々な助言を受けてもう一度小狐丸と向き合おうとする訳ですが、

もしかしたら「小狐丸」の熱を知らないままの三日月は、

そんなつもりはなくともまた「きれいごと」を重ねてしまったようにも思います。

あるいは小狐丸の心を動かすのに、今少し熱量が足りなかったような……。

「知らないこと」をしないのと、「知っていること」をしない選択をするのは、

全然別のことですから……。


三日月の言う「ひどい裏切り」とは、行為そのものに対してもそうですが、

一度でも「これが自分の小狐丸だったら」と思ってしまったことへの

比重が大きいのかなと感じました。
それを三日月自身の口から聞かされて、

覚悟はしていても受けただろう衝撃と痛みを静かな顔の下に閉じ込める小狐丸は、

これまでも本丸でのことを一人受け止めてきたが故に、三日月とのことも一人で

胸に仕舞い込んでしまうのかもしれません。

そうやって彼らが歩んだ道のりが垣間見えるというか、

想像の余地を残す描き方が作品の魅力の一つなのかなと思います。


ラストシーンの小狐丸の表情は胸が締め付けられるほど切なくて、

更にここの台詞が丁寧口調だと気付いた時には切なさが倍増しました。

私的にこの本で最大の切ない表情です。次点は三日月に拒絶された二振り目の表情です。

(でもここできっぱりと線引きする三日月の顔が最高に男前でした。

大包平に手合わせを申し込む時の勝気な顔も好きです。)


二振り目に触られることを許した段階で既に三日月の心はぐらついていたのでしょうが、

最終的にはずっと心に引っ掛かっていた(二人の関係を見つめなおすきっかけとなった)

言葉によって、「お前じゃない」と流されなかったのは、

三日月の強さと一振り目との絆の表れだったのかなと思います。


小狐丸に詫びる三日月の表情が見えないことで、

逆にどんな声音で台詞を言ったのだろうと思いを馳せました。

漫画の場合はまず絵に目が行くので、普段そんなに声音までイメージしないのですが、

それを考えることでさらに「3」の展開に入り込めるような気がします。
相当な衝撃を受け、だからこそ本音で踏み込んでいこうとする三日月は、

果たして自己犠牲の上に自己完結していそうな小狐丸の心を開くことができるのか……

本当の意味で心が通い合うだろうハッピーエンドを、たとえこの先何年掛かろうと(笑)

楽しみに待っております。


あとは、三日月の肩にちょこんと乗っている鳩が丸っこくて可愛いとか、

笑い疲れる二振りを冷めた目で見ている馬がじわじわくるとか、

鶯丸の吹き出しにパンチを食らう大包平に笑ったとか、

三日月の体調不良にすぐ気付く小狐丸に萌えたとか、

本筋とは関係のないところでも楽しませてもらいました。


このシリーズは勿論完結まで「読みたい!」と思うのですが、

同時に終わってしまうのが少し惜しいような寂しいような、そんな素敵なシリーズです。

 

それからこちらに書いていいかは分からないのですが、「祝いの前夜」も拝読しました。

 

あとがきで仰るとおり、三日月が「小鍛冶」を語るのがいいんですよねと全面的に同意いたします。

独り小鍛冶を謡っても返ってこない相槌に、

寂しげでいながら諦念した風にも見えた三日月の表情が、

思いがけぬことを言われて改めて己を知り、

自分のうたは届いていたのだと分かって無邪気な笑みを見せる変化が印象的でした。

三日月が歯を見せて笑うことも、自分の為に笑うことも珍しいのではないかと思います。

それを見つめる小狐丸の表情がすごく優しくて好きです。

縁で結ばれている三条太刀の関係は本当に素敵だなと再確認しましたし、

今は相槌が返ってきて良かったね、と思わず三日月に言いたくなりました(笑)

裏表紙の月と桜にも「二周年祝賀」とのつながりを感じます。


また長々と書いてしまい、申し訳ございません。

ですが今回も素晴らしい作品をありがとうございます。

何度か繰り返し読んでいると、ふとした瞬間に「あれ、ここってこういうことだったのかな?」
「もしかしたら彼は今こう思ったのでは?」と改めて気付いたり、

想像したりすることがあります。

そのどれもが私なりの解釈ではあるのでしょうが、

そういう時は何だか作品のことをもっと知れた気がして嬉しくなったりします。

 

--------(↓は前回のお返事です)-----------

 

初めまして、再録集への熱いご感想ありがとうございました!

三日月のまつ毛が特に好きと言っていただけて、
こだわって描いているので嬉しいです~!
公式絵師様の描く三日月の美しさを少しでも
まつげで表現出来ているといいなと思っています。

「ちいさなきつねと~」を特に気に入ってもらえたとのことで。
あの作品は自分でもとても思い入れがあるので
隅々まで読み込んでもらえて光栄です!
挙げていただいた一つ一つに「そうですそこにそういうの込めました!」と
お返事させていただきたい気持ちです。

分かりやすく「おにショタエロ」として紹介しているのですが
ちいさい小狐だからこそ描けた部分を沢山込めていたので
二人の感情のやり取りをしっかり見届けてもらえて嬉しいです。

女の子眷属にまでお言葉いただけて、ありがとうございます。
小狐丸はまだ雄として開花しきっていないのですが
神格の高さや立ち振舞の美しさで、♀眷属たちの中で憧れの的みたいなものでした^^v

「紡唄Last Song」の小狐丸の涙には
三日月が耐えて生き抜いた姿を見続けた、2千年分の想いが詰まっていました。
三日月も小狐丸も滅多なことでは泣かないと思っていますが
特にあれだけ涙を流すことは、自分の中ではあのラストだけかなと思っています。

「采」の表紙の紙も見てくださってありがとうございます!
キャンバスに描いたような雰囲気にしたいなと思ってあの紙を選びました。


「采」でも再録集でも、二人が最後に見る景色はあの日常の庭だといいな、という
こだわりを持って配置したので、納得したと言ってもらえて嬉しいです。

あとがきやカバー裏の細かな字まで読んでくださってありがとうございます…!
印刷されたものを手にとって見て、文字の小ささに「これはひどい…」と自分で
引いたのですが、楽しんでもらえたなら良かったです…!

保存用を買えば良かったとまで言っていただけて、本当に光栄です。
こちらこそ、いただいたご感想何度も読み返しております。

優しい狐の方も、ゆっくりになってしまっていますが
完結まで頑張りますので、よろしくお願いします!
ありがとうございました!

bottom of page